いや、正直、ホントに来るとは思わなんだ
先日、ゲンとか云うやつが、極子ちゃんのために闘いを挑んできた
ん〜、なんつーか、ゲンからすりゃ〜こげな気持ちで来たんだっぺな
んだけんど、オイラからすりゃいい迷惑なこった
夜勤から帰って、酒のんで麻婆豆腐かかった焼そば食って寝てたら、ピンポーン
極子「あの、師匠」
ゲン「あの、すいません、お邪魔します」
ゲンの車で一緒に来たようだ
いったい、どーゆぅ関係だ?
トリアーエズ中に通す
部屋の整理中だから、散らかってるだよなぁ
ザク「なにもこげな天気んときに来んでも」
極子「すいません」
ゲン「ご迷惑おかけします」
ザク「で、いったい何事よ?」
事情は、極子とゲンは同じ会社の同じ部署で、ゲンが極子に惚れちまったのが始まり
ゲンも以前に空手をやっていたからか、腕に自信はあり、いきがってたそうな(本人談)
んで、極子がオイラに勝ったら、付き合うと言ってしまったそーな
あ〜メンドクセー
ザク「つーかよ、同じ部署だべ?」
ゲン「はい」
ザク「ふられたら気まずくなんべよ」
ゲン「ですが、オレ・・・」
ザク「あ〜、気持ちはわかっけんど」
ゲン「でもオレ、極子さんと結婚したいんです!」
極子「!」
極子は眉間にシワをよせ、ゲンをきっとにらむ
気づかないゲン
オイラは悟った
あかんわ、これ
脈ねぇわ、と
ゲン「極子さんとの結婚、許してくだ」
極子「バカ言ってんじゃないわよ!」
速かったァ・・・
許してくださいの、【さい】の部分を言い終わるまえに極子ちゃん叫ぶ
極子「あんたなんかと結婚なんかする気ないわよ!」
ゲン「あ・・・う・・・」
極子「あたし師匠に送ってもらうから、先に帰って!」
ゲン「あ・・・」
極子「帰れ!」
今にも泣きそうな、しょんぼりした顔をして、ヨタヨタと帰るゲン
思わずゲンの肩をポンポンと叩くオイラ
心の中で、がんばれよ、と呟く
ゲンは無言でコクリとお辞儀をした
しばらく互いの近況を話し、極子ちゃんの住むおっかぁ宅へ向かう
土砂降りが降ったり止んだり
風で車体が揺れる
最近、極子ちゃんにはキツい態度ばかりしてきたから、今日はにこやかに話す
極子ちゃんも安心したようで、笑いが絶えなかった
極子「師匠のこと言えば諦めると思ったんですが、なかなか」
ザク「お前、どんなこと言ったんだよ?」
極子「たとえば、お腹すいて熊つかまえて丸かじりしたとか」
ザク「どんだけ食い意地張ってんだよw」
極子「あははw」
途中、おっかぁが働いてた弁当屋により、チンジャオロース弁当を買ってった
台風の中、客来ねえべと言ったら、いや意外と来るそーな
2人で食ってると、キーコたちが来て、久ぶりゃーにバカッ話しして、少し寝た
なんか疲れた