今回は非常にオーソドックスな問題で、本試でも良く出るパターンかと思いました。
設問(1)(2)は共に拒絶理由を挙げる問題。この種の問題は3条1項、2項、3条の2、9条を検討するべきなのですが、いつも悩むのは拒絶理由とならない場合をどこまで挙げるか?です。
結果的には論点になりそうな部分は全て挙げるべきでした。
【論点1】形状のみの意匠に対して、これに模様、色彩を付した後願意匠は3条の2の適用はない
【論点2】物品が異なる場合、出願態様(全体、部分、組物)が異なる場合は9条の適用はない。
【論点3】3条の2はH18年改正により、同一出願人に適用なし。
間違いないのは、悩まずにマトリックスにして全て挙げることですね、少なくとも減点はないはずです。
設問(3)は部分意匠に係る侵害、利用関係です。ここは論点が多いのですが、独立説と要部説については理由づけが必要でした。大抵の問題は高裁判例もあることから、要部説で述べればよいと思いますが、本問のように両者で争いになった場合はそれぞれについて理由付けが必要ですね。
独立説:独創的で特徴ある部分を保護するべき(部分意匠の趣旨を述べればよい)
要部説:部分意匠は物品の一部なのだから全体を無視して類否判断できない
また、利用関係についてはどこで述べるべきか悩みました。すなわち、争いになった場合に、利用関係を認めた上で議論すべきか?または、利用関係に気がついていない状態から議論すべきなのか?本問では利用される側の主張を先に、利用する側の主張が後なので、コマはそれぞれ一つしかありません。したがって利用関係を前提に述べないと、言及するチャンスがなくなるのです。
最後の裁定請求については、すぐに33条に飛びついてしまいました。まず、実施許諾交渉ありきですね(27条、28条)。その後、33条につなげるべきでしょう。
めずらしく、今回も点は良かったです。
17位/475人(成績優秀者ランクイン(=⌒▽⌒=))