残業を終えて家に着く直前で、偶然ミリオンの長井さんが通りがかった。
「何やってるんですか!こんな所でwww
」と思わず言ってしまったが…どうやらお店が休みで探索していたらしい。

時間はもう19時を回っていたのに…。

長井さんの目の輝きは死んではいなかった!!
ケーキを作ってる時以上に輝いてたんだ!!

求めている!求めていやがる…ッッ!!

折角会えたのもあったし近くに穴もある事だし、急いで準備をして現地へ向かった。


穴に続く林道は酷く泥濘んでいて、走りながら静まり返った山に幾度となく卑猥な音を響かせた。もしかしたら…これ帰り下手するとハマるやつかもだな…。

穴の近くに到着した頃には…既にどっぷりと日が暮れ、探索する雰囲気ではなくなっていた。


鬱蒼と草木が茂った森の中では、唯一頼りになるのはライトのみ。

か~み~達みたいに夜に山に入る狂った思考の人は中々いないと思うが…危険なのでオススメはしない。

これまた毎回言ってるけど、もし行きたい!「イグ…ッッ!!イグイグイグヴヴヴヴヴ!!!!!」って変人がいるのなら…。

この時期だと照射距離150m以上且つ2000ルーメン以上じゃないと正直キツいぞ!藪の先が崖だったり斜面が思ったより下まで続いてたりと、本当に一歩間違えれば即GAME OVERの条件が揃いまくってるんだから。


しかも夏場は藪漕ぎにプラスで蜘蛛の巣、夜ならライトに夥しい数の虫が群がって来る!!
言うまでもなく地獄!唯一ここはアクセスが良いからまだマシな方だと言えるが…。

でも本当に辞めてよね!危ない事しても後悔するのは自分なんだからぁ!!


さてさて!この穴の存在を知ったのは三年前。長永さんと宇野炭鉱の完全攻略をする時に、偶然発見したもので…訳のわからない穴に二人して大興奮したのを未だに覚えている。


そう…ッッ!!
あの感動は決して忘れない!!

アレよ!初めて水晶を己の手で採った時の「おお~っ!水晶って本当に自然界に存在するんだ!!」ってなった時と一緒!


か~み~はこの穴は地下工場跡的な戦争遺跡だと思っていたのに、長井さんが言うにはまた別の何かじゃないかと言うのだ。


この付近もモロ地元で昔から知ってるのに、この謎の穴は知らなかったんだ。ただね…極一部の人間は知っている。

何故なら…バーベキューやタバコのゴミがあったし、何よりマスクが落ちてるんだわ!コロナ中に来たと見て間違いないのよ。


ゴミを捨てるだけでも許せないのに、貴重なこのANAでバーベキューする意味があるのか??
斜面登らなきゃだしかなり大変だと思うが…。

いや…待てよ??この程度の斜面なら余裕か?
かつて足尾の鉛沢に豚汁を作る為だけにわざわざ鍋を運んだ愚か者がいたのを思い出す!!


忘れもしない!三年前にこの姿で崖を降りた…ッッ!!
2740と名乗る男の存在を!!

しかもこのStyleで一時間半よ?狂ってるとしか言い様がない!

そんな例外もあるから…ここでやる人間がいても何ら不思議はないな。


か~み~が興味深かったのは、長井さんが地元民に聞き込みをして得た情報の中に…。
この辺りで大昔七輪を作る為の岩を切り出していたってものがあった事だ。

元々高崎炭田も知らなかったのに、更にマニアックな情報だよコレww

普通なら七輪には珪藻土を使うのか?でもこの穴砂岩だぞ??砂岩を使うのか果たして?

だが!かつて訪れたきのこの里 鈴加園では砂岩を鉄板代わりに使っていた。だからない話でもないんだよなっ。


ノミで削られた跡を見ても何の為に掘っていたのかわからない。手元の資料だと根小屋~館までの場所で、へっつい石(凝灰岩)を竈の材料として使用していた記述が見られる事から…ここはまた別の用途で掘られたものだと思っている。

詳しく知る人、別の仮説がある人がいたら是非とも教えて頂きたい!!

そんなこんなで最後は予想通り林道で泥濘にハマって、か~み~が汗だくになって押したのであった。


住所:諸事情により非掲載