ダイヤのA act II 30巻 第267話 その4:悲哀の敗戦チーム3年生 の続き。

 

決勝戦2回表。成宮対降谷の対戦としては1度目。

 

迫力の表情で投げるピッチャー成宮に対して、バッター降谷は迫力なし。ふつうに頑張ってる顔。すでに負けてる。

 

成宮が放ったボールはページ半分の大きさ!大きさが気迫を表してる。

彼の顔は黒いキラーそのもの。

 

キャッチャー多田野は集中してアウトコースのストレートを捕球。

キャッチしたボールのオーラであたりがぼんやり霞むほどのパワー。

 

空振り三振した降谷は、呆然とバットを見つめる。かわいく、ぽかんと口を開けて。

バットにかすりもしなかったのが、信じられないかー。

 

1回目の対戦は、完全に降谷の負け。

 

こういう緊迫した対戦シーンの背景にちゃんと球場の広告が描かれてるの、「Bridgestone」とか「タフマン」とか。リアルでよいです。

 

 

 

ファミレスのシーンにいるのは、準決勝で負けて冴えない市大三高3年生たち(前回ブログのネタ)が携帯のテレビで観戦中。

「149キロ!」

「えぐっ!」

「バチバチじゃん」

「だいぶ振り遅れてない?」

「成宮、絶対、潰しにいってるよな」

「春、打席で見たときもキレが凄かった」

 

 

シーンは球場に戻り、すごい投球の成宮に対し、心の中でつぶやく。

稲実キャッチャー多田野「いつものノリが出てきた」

白河「温まってきたな」

カルロス「初回からやれよ

そのツッコミ、笑った。

はは、実際には初回からフルパワーって、かなり難しそうだけどー。

あ、でも1回表の降谷のピッチングは初回からフルパワーだったんだ!

その点、降谷はすごかったのです。

 

 

「ツーアウト!」と口々に叫ぶ稲実ナイン。

 

ん?ん?

 

ツーアウトの指サインが、降谷と同じだー。

中指と薬指だけを曲げて、指が3本立ってるよ、ツー(two)アウトなのに...

それは、「I love you」の指サインですよね...

 

あれぇ、もしかしてぇー、 「I Love You 愛してるよ~」の指サインは、野球では「ツーアウト」のことなの?

詳しい方、教えてください。

 

 

 

降谷との対決に勝った成宮に、多田野は思う。

ここからなんだ。鳴さんの凄みが出てくるのはーー

 

やったね、楽しみ。青道バッターをきりきり舞いさせるナルミヤー!。

 

でもねー、多田野さん、

ここからなんですよ、降谷くんの凄みが出てくるのもーー

 

フフフ、次の話を読んでしまった。予告のネタバレ。

 

 

実際、1回の表と裏、「両投手とも三塁にランナーを置く立ち上がり」とのアナウンス通り、降谷と成宮は互角でした。

 

この決勝戦、始まったばかりだけど、苦しむ青道選手の姿や、焦る青道選手の様子は描かれていますが、稲実選手のほうはそれほど描かれていない。なので、稲実の成宮の方が押しているようについつい思ってしまうのですが、よーく考えたら実力互角・・・。実際、この267話の扉絵の成宮と降谷を並べた姿、どちらの気迫も互角です。すごいぞ降谷!降谷はバッターとしてはピッチャー成宮に負けたけど。最初からフルパワーの投球ができただけ、ピッチングでは降谷がわずかに勝った!!

 

 

 

降谷はバッターボックスからベンチに戻り、成宮の球を

「去年より早く感じないですか?」

白洲はそれにうなずく。

御幸「スピードガンに出てない何かがあるな」

それを聞いた沢村、闘志を燃やしつつ不安もあるのが、顔に出てます。微妙な表情が描かれてるマンガ、よいなああ。

斜め後ろにいる奥村はもっと不安げ。

奥村は立ち位置からして、沢村を支えている雰囲気が出てる。

 

不安-----それはいやーな感情。

だけど、不安は実は悪くない感情だと最近知りました。不安の研究者によると、人は不安を感じると集中力が急激に高まるのだそうです。...うん、そういや確かに周囲に対して敏感になるわ。で、その集中力でもって得た情報を使って、次の行動に移ればよいのだそうです。不安はすっごくいいことに利用できる。不安を使って強いアクションを起こせるようになる!

 

いやいや~、実は自分、不安になると周囲に対して敏感になったあげく、周りの人のちょっとした態度が気になったりして、人に八つ当たりしてました。不安の意味も使い方も知らなかったし・・・ごめん。

 

不安。それは太古の昔、猛獣や毒ヘビから身を守るために人間に備わった感情であるらしい。集中力を高めて、周囲を探り、身を守るための次の行動に出られるように。

 

不安な沢村たち青道ナインよ、普段は発揮できない集中力と鋭い五感を駆使し、相手チームの様子をさぐって、反撃するんだ!・・・まあ、筆者が言うまでもなく、彼らはそうすると思います。鍛えられたアスリートたちですから。それは稲実も同じか。

 

 

 

ここで267話は終わりなんですが、

コミックスには嬉しいオマケのコマが付いてまして。

 

降谷のシリアスなセリフ「去年より・・・」が

漫才になってる~!

 

大阪人、前園の、ツッコミのおかげ。

ゾノ自身の悲哀も笑いネタに。ちょっと可哀そうなんだけどね。

降谷と前園、まったく対照的なコンビが良いわー。

 

ゾノ(前園)の愛嬌が好きだな。

 

あーでも、3年のゾノはもうすぐ引退するやん。そしたら、もう青道には関西人がおらんようになる。残念やわー。

 

おお、そーいえば、片岡監督、この間、関西の学校に視察しばらく行ってたましたよね。関西の選手を連れてきてくださいよぉー。

 

 

267話はここで終わり。次回ブログ 30巻 第268話 薬師高校とは。真田復活 に続きます。