アメリカ・フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。
小学校低学年から天体観測の楽しさを父に教えてもらって
宇宙に興味を持ち始めて少し経った頃の話です。
今宵は


ボイジャー1号のミッションは、木星と土星の探査を経て、太陽系を外れて旅をし続けること。。。
ボイジャー2号のミッションは、同じく木星と土星に続いて、天王星と海王星の探査をして
太陽系から外れて旅をし続けること。。。
昨日の夕刊に、ボイジャー1号がいよいよ太陽系を離れる時期に差し掛かったとの記事に
私は宇宙のことに夢中だった当時を思い出しつつ、記事に釘付けになりました

当初確か同日に打ち上げ予定だったのが
ボイジャー1号はトラブルにより発射中止となり、
ボイジャー2号が先に1977年8月20日打ち上げられました。

ボイジャー2号は1979年7月9日に木星に最接近。
大赤斑の観測や、衛星アドラステアを発見しました。
土星への最接近は1981年8月25日。
ボイジャー2号は地球から見て土星の裏側にいる際に、
レーダーを用いて土星の上層大気の観測で、
温度及び密度分布などの測定に成功しました。

その後ボイジャー2号は天王星と海王星の観測へと向かいます。
天王星に最接近したのは1986年1月24日。
24時間弱の中で、天王星の環や衛星・大気についての情報に加え、
天王星の1日の長さや磁場の存在など多くの情報を送ってくれました。

1989年8月25日には海王星に再接近。
海王星は太陽から受ける熱より多い熱を放射しているということもわかりました。
海王星はボイジャー2号が探査できる最後の惑星だったこともあり、
衛星トリトンにも接近通過し、海王星の衛星を新たに6つ発見しました。
また、海王星のリングが同心円状で星を一周していることも確認した。

夕刊の記事のボイジャー1号は、2号に遅れること16日後の1977年9月5日に
ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。

開発時期が惑星の配置がほぼ同じ方向に集中する時期と重なったため、
惑星グランドツアーと呼ばれる外部惑星の連続探査が構想されることとなり生まれた探査機です。
重力アシストによる軌道修正に必要な最低限の燃料だけで
飛行コースを連続してつなげることによって、
単独の探査機が太陽系の巨大ガス惑星4つ(木星、土星、天王星、海王星)を
全て訪れることができるというものでした。
左は木星の大赤班で、右は衛星イオの写真でボイジャー1号が撮影したもの


ボイジャー1号は木星での重力アシスト(スイングバイ)で土星へ向かいました。
ボイジャー1号の土星最接近は1980年11月12日。

ボイジャー1号は土星の環の複雑な構造を明らかにしたほかにも
土星と衛星タイタンの大気の調査も行いました。
タイタンのスイングバイにより黄道面から外れる軌道に乗ったボイジャー1号のミッションは終了。
その後も2号の位置確認をするなど、地球に電波を送り続けています。
ボイジャー1号は11日現在、太陽から約181億kmの距離を
時速約6万1千kmで太陽系の外に向けて飛行中。(太陽から冥王星までの3倍の距離)
太陽風が急減速する末端衝撃波面の「ヘリオーシス」と呼ばれる境界を越え、
太陽系の外にすでに出たのではないかとも考えられています。
一方ボイジャー2号は、太陽から143億km離れたところを飛行中。
ボイジャー1号が最後に送ってきた写真は、生まれ故郷の太陽系に、地球(上部中央)に
別れを告げるように振り返るように撮影したものでした。


ボイジャー1号・2号には55カ国の「こんにちは」の挨拶のほか、
「地球の音」として西洋・東洋問わずの音楽や画像などが記録された
ゴールドレコードが搭載されています。

34年前に打ち上げられたボイジャー1号と2号の姉妹機の
電池が切れるのは2020年頃と推測されています。
もしかしたら地球外知的生命体に回収されるかもしれないという私たちの希望を乗せて
永遠の帰ることない宇宙の旅を続けているのです
