腕時計の電池が切れちゃったし


時計を預けて、楽しみにしていた11階で開催中の
山村御流いけばな展を見て来ました

会期は今日16日(木)~21日(火)までで、入場無料で見られます


山村御流の家元は、奈良市にある臨済宗妙心寺派の尼寺・円照寺。
斑鳩の中宮寺、佐保路の法華寺と共に大和三門跡と呼ばれる門跡寺院で、別名は『山村御殿』

奈良 円照寺 posted by (C)poco
門跡寺院というのは皇族・貴族が住職を務める特定の寺院のことで、寺格の一つ。
お寺の壁に白い5本の線が入っているのが、それを見分ける目印になりますよ

三島由紀夫の小説『豊饒の海』に再三登場する「月修寺」は
円照寺がモデルと言われていますが、こちらは非公開寺院です。
生け花の流派はたくさんあるけれど
山村御流のコンセプトは~花は野にあるように~
入り口のボードには生け花の姿と同じで、つつましく美しく謙虚な言葉が書かれていました

野山の木々も、秋風に誘われいよいよ錦が着飾る季節がまいりました。
このすがすがしい風とともに
今年も新宿に古都の姿を花籠目にこめて
お届けさせていただくこととなりました。
花は野にあるように
秋のめぐみの可憐な草花を
大切につつましく気高く表現できますればと存じます。
癒しのひとときの場として
お過ごしいただければ一同の幸せでございます。
中に入ると、日本の秋の風情が漂う空間が広がっていました


趣のある花器や籠や漆の箱に活けられた花の詫び寂びの世界が、作品ひとつひとつにありました





花の数を最低限に抑えた余白の美の追求と、花の陰までもが作品なのですね



こちらは家元と副家元の作品で、床の間をイメージしたセットの左右に飾られていました

家本さんの作品はあまりにも簡素でビックリしたくらいですが、これが究極なんですね



凛とした秋の草花の数々に作り出された作品の数々の世界に癒されてきましたが
皆さんにもこの世界と秋を感じていただけたら嬉しいです







こうしてたくさんの作品をみていると、山村御流の活け方の特徴が少しつかめた気がして
この活け方は私も取り入れてみようと思いました


モノの処分をしてる私はスッキリとシンプルであることの大切さを痛感していますし
それが美しいと改めて思い、断捨離の精神にも通じるものがあるなと思いました

年を重ねるにつれ、精神的にも物質的にもいろんな無駄なものを
そぎ落としてゆけたらいいなと感じましたし、日本の文化はやっぱり最高ですね

アールヌーボーやルネサンスの芸術作品はもちろん素晴らしいし
ヨーロッパのヴェルサイユ宮殿などの豪華絢爛な建築も大好きだけど

やっぱり精神的に落ち着くのは、奈良にかければ薬師寺や法隆寺だわぁ~

私もいい年になってきたなと思いました

