劇団ラパン雑貨ゝ第6回公演「いやとよ」

どうも、脚本・演出の山下哲平です。

 

キャラクター記録第2弾参りますキラキラ

 

【都奈留】

村長の実の息子。

生まれた時には川淵がいた為、自分が長男だとは思ってはいませんでした。

兄の存在が大きく、常に兄の背中を追いかけていた為か自然と神道派の人たちと仲良くなってます。

特に仲が良かったのがオモ・レジ・テムの3人。

実は、初めは

「兄と同じように神仏習合のためにまずはこの3人と仲良くなっていった」

という裏設定があったのですが、都奈留を演じてくれた羽根川君の演技をみてて

「彼の中で神仏の境はない」という方向にしました。

きっとこの都奈留は困ってる人がいたら助けちゃうし、でもとても騙されやすい。

そして誰よりもこの村全体を愛してる。 

そんな愛に満ち溢れた都奈留だったと思います。

けど、いつまでも兄の背中を追いかけていられないとなり

父である與は都奈留にけしかけます。結果彼は父の思う通り刃を向ける事になるのですが

ここで都奈留は今の自分との決別の為にと言い放ってますが

結局は兄の為の行動なんですよね。

愛に溢れた都奈留を演じてくれたお陰で、與の良かれと都奈留の良かれが入り乱れたシーンになったかと思います。

彼のセリフで個人的に好きなのは

「教えに従っても、私が兄上を救えるわけではない」

ですね。

 

【夜奈里】

明日香村の仏教派の一番上の存在。

そして実は與の娘であり都奈留の妹。

実は初めはすごい年配の予定でした。

が、理子がやってるのに年配にするのもとても変なので思い切ってぐんと歳を下げました笑

現状での村で一番自分を抑圧している子なのかな。

父を父と呼べず、兄を兄と呼べない子。

仏教派の上の人が神仏習合に動いている兄を持っているとなれば、村人からどう思われるかは明白ですからね。

さらにその兄の父親となれば、父と呼ぶ事も許されません。

あくまで純粋な仏教徒でなければこの地位にはいられないのです。

それも相まって、與は飛鳥と川淵の結婚を急いでいたのかもしれませんね。

 

最後は我慢の限界が来て暴走してしまいます。

きっかけの言葉は都奈留に言われた

「教えに従っても、私が兄上を救えるわけではない」

これです。

仏の道ってなんなのでしょうね。神道もそうですけど。

実は彼女がこのシーンで言っている言葉の後半部分は私の持論です。

神様の気まぐれで物は取れない

人が神の気まぐれと戦って、勝利した時に物が取れる

と思ってます。

だって、人の道を歩んでるわけですから。

「人のことは人が解決をしなければならない」と神の2人は言ってますが

それの人観点版ですね。

 

【與】

明日香村の村長。

今回のこじらせの原因でしょうか。

村長としては彼は抜群の才能がありますが、それは6000規模の集団に対して。

その対応で個人と接した為、大きな誤算を招いています。

1番は息子の恋路に介入した事。

川淵と飛鳥が純粋に結婚すれば、息子も幸せ。そしてそのまま神仏習合の柱として村をさらに良く出来ると考えてましたが、飛鳥の生い立ちを知るとそうはいかなくなります。

まず面倒なのは、これを羽瀬達が聞いてしまった事。

飛鳥が捨て子で元は呪い子、これでは息子が神道派に騙されたと思われる可能性が出てくる。

さらに、都奈留が川淵の素性を知っていた事より、第3者から川淵の事が村に広まる可能性が出てくる。

豊穣の巫女が呪いの子、村長の長男が実は捨て子。

こんなに村を崩壊させる話はありません。

そこで大きく出るのです

川淵を切りつけ、飛鳥を処刑する。

すなわち神道派を撲滅すると宣言します。

あとは誘導しやすい羽瀬を使って祟りと称した火事を起こし

豊穣の巫女を襲った結果稲が燃えたという事にします。

最後に村を危機に追いやった村長が自害または処刑されれば村は落ち着くと。

呪いの力と豊穣の力、そして手を出した事による祟りとなれば、人々は飛鳥に手を出すことはないでしょう。

村長の起こした祟りとなれば、息子扱いの川淵達も祟りを起こした関係者となるので

切りつけておけば除外される。あとは飛鳥を連れて村を逃げてもよし。

一番いいのは都奈留が自分を殺す事。夜奈里は地位と潔癖が付いている。

與の中では完璧だったんでしょうね。

でも息子は帰って来ました。さらに処刑を望みます。

結局、彼の良かれが効くのは大衆において。

個人の自由まで支配しようとしたのが良くなかったのです。

 

息子娘を思う暖かな父の存在と、村を管理する村長としての存在。

この2つを素晴らしく演じ分けてくださった野上さんには脱帽ですね。

 

【羽瀬】

生くそ坊主。

基本的に自分利益のあることしかやらない人物です。

その分直結的に頭はいいのですが、直結すぎて頭が悪いです。

上には媚び媚びで下には厳しいですが、自分をよいしょしてくれる人物や手足のように動いてくれる人物にはとてもよい対応をします。

きっと友達少ないでしょうね笑

今回高瀬がいい味を出してくれました。

ぱっと見でわかるぐらい

「あ、こいつ頭悪い」という個性

喋っても

「あ、こいつ頭悪いわ」

と思える個性はすごかった。

「大声でぎゃーと叫べば襲うようになってる」

ってまずやられる前提で来てますからね。

一応分を弁えているんだけども、、、笑

彼が頭悪い子であればあるほど、飛鳥の素性を聞いたにも関わらず直結な行動しか取ってないところに

違和感は感じなかったなぁ。

剣を向けたあと、その場で殺そうとしたのか、それとも捕まえて噂を流そうとしたのか。

あとの行動は彼のみぞ知るですね笑

 

【家来達】

色々なところで大活躍の彼ら。

ど頭の緊迫シーンや、これコメディだなってわかるようなセリフなどとても重要な立ち位置でした。

場転もあったし、喧嘩もあったし、物売りもあったし。

細々とシーンを埋めてくれてました。

そんな彼らにも日替わりネタが。

宇賀野と双子が村に行った際にいた売り子。

あそこ日替わりネタになってました。

なお、個人的に好きだったのは

「伝説の柿おじさん」

なにやら途中から伝説の柿を売り出します。

が、これ宇賀野や與には売れない粗悪品です笑

あと、千秋楽で隣のみかんおじさんはみかんを空中に浮かせてましたが気力不足で3秒しか浮いてなかったですね。

みかんも粗悪品だったからですかね。

このシーン、「自らの生活がかかっているために緊迫感たっぷりで巫女を呼ぶ」という事にとてもこだわりました笑

彼らは彼らで真面目なのです。

 

 

さて重要な人物あと一人を残して今日はここまでキラキラ

長くなるからね笑

 

今日はこちらの曲を

https://youtu.be/vN2kC63AOlw

雷丘で飛鳥と川淵が昔のように遊び出すシーンで流れるやつです。

実際に弾いてる時楽しかったなぁ。

カーテンコール曲の大サビですね。