久しぶりに東野圭吾さんの本が読みたくて買いました。
映画化もしてもうすぐ公開ですね!!



内容(「BOOK」データベースより)

娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。





色んな視点や立場から考えさせられるテーマでした。
明確な答えなんてないものだから、どの答えも正解なようで間違いな気がして悩んでしまう。

置かれている立場によって正しさは違うだろうし。。。
重いテーマだけど、重苦しくならずに読めました。
ちゃんとそこに、それぞれの登場人物の愛があったからかな??

先が気になってしまって、速読なんて出来ないのに少しでも早く読み進めたくて、目を一生懸命動かしました。


私はプロローグとエピローグの繋ぎが好きでした!
最後に心が温まります。
夫婦の救いになるものでした。



宮部みゆきさんの本を読んだことがなかったけど、本屋でこれを見つけた時、何だかすごく気になって手に取った。


居場所なんか、どこにもなかった―― 

気まぐれな悪意と暴力、蔑みと無関心が、いたいけな魂を凍りつかせる。 ネグレクト、スクールカースト、孤独や失意・・・・・・ふるえる心が共振するとき、かつて誰も見たことのない世界が立ち現れる――。 

早々に進学先も決まった中学三年の二月、ひょんなことから中世ヨーロッパの古城のデッサンを拾った尾垣真。やがて絵の中にアバター(分身)を描きこむことで、自分もその世界に入りこめることを突き止める。友だちの少ない真は、 同じくハブられ女子で美術部員の珠美にアバターを依頼、ともに冒険するうち、探索仲間のパクさんと出会い、塔の中にひとりの少女が閉じ込められていることを発見する。それが十年前のとある失踪事件に関連していることを知った三人は……。(内容紹介より)




久しぶりにのめり込める作品に出会ったと思った。
今まで冒険物やファンタジー物はそこまで好んで読んでこなかったけど、これを読むと悪くないなって思う。
夢の中のような出来事に入り込むのもいいな。

でもこれは、夢の中のような話というよりダークファンタジーというのかな。

個人的に城田という女の子が好きだった。
周りにハブられながらも毅然とした態度を取り続ける少女。
家にだって居場所がない。
そんな彼女の言うセリフ
とても印象的だった。
ギリギリの所で均衡を保っているのだな、と感じる。


何もかも捨てて辛い現実から違う世界に行くのを願ってもそうはいかない、だけど、少しのきっかけを与えることで良く転がることがある。
少しのきっかけを相手がうまく掴んでくれればいい。

今回、初めて宮部みゆきさんの本を読んでみたけど好きな話だったのでもっと他の作品も読んでみたいと思った。

オススメは何だろう???


帯についているコメントが気になって手に取ってみた。


男女が迎えた最期の夜明らかにされなければならない、ある男の死の秘密。運命と記憶、愛と葛藤が絡みあう恩田陸の新たな世界。(内容紹介より)





お互いそれぞれの道に進むため、同居をやめ引越しをする男女。
引越しをする前にお互いが胸に抱えてる疑惑について、確認しておかないとならなくて昔を思い出しながら話しをしている物語だった。

色んな謎があって進むにつれて謎が増えていってしまうので、どんどん読み進めたくなった。
ページ飛ばしちゃいたいくらい。

ラストは他のレビューでも見られるとおり、そこまでの盛り上がりなく期待するほどの驚きや感動がなかった。。。
ラストまでは個人的に面白く読めていたんだけど。




でも、どうしてカメラに笑顔を向けるのか?という事についてのヒロの考えはすごく好きで、はっとさせられた。

アルバムの中には笑顔ばかり。
実際その集団の中に愛憎渦巻いているかもしれないのに。
笑顔のアルバムを見ていると、記憶が楽しかったって改竄されていく。
将来この写真を見る自分達に向かって、過去が悪いものではなかったと自分に言い聞かすために。

おもしろい分析だと思った。
ほんと、そうかもしれないね。

女性歌手のこの歌詞を思い出した
「恋人たちはとても幸せそうに
   手を繋いで歩いているからね
   まるで全ての事が上手くいってる
   かのように見えるよね、
   真実は 2人しか知らない」
懐かしい、。

見えているだけの事で分かった気になっていちゃいけないんだなぁ、って


恩田陸さんの他の本を読んでみたいな、って
思った。
他の本ではどんな言葉を紡いでいるんだろ?


知念実希人さんの作品はいくつか読んできた。
ほとんど医療系で病院が舞台だったりするけど、今回は違った。




一九四五年八月十五日、ポツダム宣言を受諾しなかった日本はその後、東西に分断された。そして七十数年後の今。「バイトする気ない?」学校の屋上で出会った不思議な少女・沙希の誘いに応え契約を結んだ彰人は、少女の仕組んだ壮大なテロ計画に巻き込まれていく!鮮やかな展開、待ち受ける衝撃と感動のラスト。世界をひっくり返す、超傑作エンターテインメント!(内容紹介より)




日本が東西に分裂した設定で、どこが西で東なのか把握しにくかったり、軍が舞台の作品は読んだことがなかったので初めは戸惑った。。


でも、読み終えてすごく楽しかった。楽しいエンターテインメントだった。
作り話的な感想を持ったり、批判をする人もいるだろうけど私にとって好きなエンディングだった。 
確かに、少女が計画したことが凄すぎてこんな女子高生いるか???!!!とは思ったけど


最後に現れた大物人物にはその場面を頭に浮かべて鳥肌が立ったし、あるおじいさんの言う「粋」というものがとても格好良く色んな意味が込められていて胸がじんと温かくなった。
この作品は最後まで読むべし!!


そして、アニメ化とか映像化しやすそうだなって読み終えて思いました。




リアルフェイス




美を創り出す芸術家のように、依頼者の顔を変える天才美容外科医・柊貴之。金さえ積めばどんな要望にも応える彼のもとに、奇妙な依頼が舞い込む。いまの妻の顔を前妻の顔に変えろ、ある男を別人にしてほしいなど。さらに、整形美女連続殺人事件の謎が…。予測不能の一気読み医療サスペンス×ミステリー!(内容紹介より)







久しぶりに、こんなに気持ちの良い読後感に包まれた! 
人によって賛否はあるだろうけど、私は好きな終わり方だった。

ラストに進むにつれて、色んな憶測が生まれ、真相はこれなのか?という考えも2転3転した。

美容整形は美しくなりたいという願望の為だけでなく、心のケアをする心療内科みたいなものでもあるな、と感じた。

美に取り憑かれすぎると事件を起こしてしまうこともあるけど。

あんまり語るとネタバレしそうだけど、読み終える頃には柊貴之が愛すべき登場人物になった。
あのキャラ、話し方が気に入ってしまった。