28日①藤沢周平「夜消える」

 

時代もの小説で、一番好きな藤沢周平。

読むと、ハアッため息。

 

短篇も長編もいいのだけれど、今日は短編。

江戸の市井もの。

 

表題作の「夜消える」は悲しい。

憂さを忘れるために飲んでしまった酒を止める頃が出来ず、

日々、飲んだくれる妻と娘を持つ男。

おっと、彼が主人公じゃないですよ^^

妻の語り、3人が主人公?

 

夜更けに、飲んで帰ったら妻と娘が話してる… 。

好きな人が出来た娘。

「あんなおとつぁんがいたら嫁にゆけない」

それを聞いて、どっかへ男は蒸発しちゃう。

あ~ぁ、

でもって、その後、子供を産んだ幸せな娘が里帰り。

これがラストシーン。

もうもう、妻の語りがいいのですよ。

人生、切ない!

 

全7篇の短編集。

どれもが「タメ息もの」。

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

※ この花は「レンギョウ」。

  花好きの友人と話していたら、日本では最近、レンギョウは見なくなっていると。

  植え木にも流行り廃りがあるんだな。

  髙村高太郎の忌日である4月2日は、この花にちなんで「連翹忌」。

  この詩人の名も、イニシエっぽくなってしまった。。

  28日②レンギョウの花