2日①青山七恵「お別れの音」  Merci Madame S.


タイトル、とても惹かれる。

1篇を読んで、タメ息ひとつづつ(全6篇)。


ここでの「お別れ」は、密やかです。


気の合わない人と、仕事で1年程度、同じ部屋で働た日々のこと。

パートの食堂で、毎日、同じメニューの女子大生に自分の娘みたいに抱いた感情。

会社の最寄駅の地下鉄、その構内にある靴屋修理店員に、ほんの少し惹かれる気持ち。


非常に自分勝手な妄想の付き合いからの「お別れ」。


それが音とともに記憶に残ってゆく?

そんなイメージ。


同じ時間に通過する電車の車窓の一人の顔を覚えたとします。

ある時から好きになり、ある時にどうでもよくなる…。

電車の通過する音が余韻として心に…。



好きです、この短編集。




おしまい。





※ ココに暮らすようになって自転車に目をとられる。

  この自転車、こっちのママチャリ。

  色も形も日本のソレと違うなあって思う。

  個性豊か。いろんなのがある。

  なかなかいいでしょ?

  2日②ママチャリ