14日①桐野夏生「顔に降りかかる雨」


女性が主人公のハードボイルド・ミステリ。

この作家さん初めてのヒット本とも云える本です。


主人公がよい、村野ミロ。

心に傷を持ってはいるけど強い。

ハードボイルドの主人公として必須条件でしょう。

(5冊のシリーズ本)


シリーズ1冊目の本書。

相手役?犯人なのだけれど、この男性が魅力的。

女性が惹かれる人物設定は拍手もの。


そして、主人公との距離感がいい。


この本、女性が書いた女性のためのハードボイルドかも。


内容、結構、過激。

新宿2丁目が主人公の住まいだし、

お隣はフィリピンパブの寮っぽいし、

ヤクザが出てくるは、死体愛好・ネオナチまで登場です。


でも、きっちりした設定、小気味よいストーリー展開。

まさに、一級品。


? ひょっとして、この作家さんの作品のなかで一番好きかも。

そんなこんな、

贔屓の引き倒しになりそうなので、この辺で。



おしまい。





※ 立秋が過ぎたと思ったら、桔梗をもらう。

  ほんと、秋の風情。季語を調べたら初秋だそうで。

  明日(土曜15日)更新の http://lapiefr.exblog.jp/ は、最後の夏の花の photo を。

  だって、秋は名のみ… まったくもって猛暑は続いてる。

  14日②桔梗