静かに落ち着いた本を読みたい。
なので、今日は藤沢周平。
短編集です(11篇収録)。
武家ものから、お店もの、しっとり読ませてくれる作品群でした。
ふた作品ほど紹介を。
一番目に収録されたいたのは若い武家夫婦の悲劇。
その原因を作った悪徳次席家老を報復するのは、若夫婦の下男。
見事に本懐を遂げるんです。
もう一つ。
仕合わせ薄い暮らしを続ける女が、
ある一瞬で、夫を見限る話しは、タメ息もの。
彼女には、大女の劣等感があるんです。
耐えて、耐えて、ぷつっと限界を超える音が聞こえたような気がします。
みんな、それぞれに読みがいがあります。
ほんと、裏切らない最高の作家・藤沢周平ですね。
おしまい。
※ 先週、数年ぶりにサン・ポール・ド・ヴァンス(Saint Paul de Vence)へ。
16世紀に作られた街で、ニースから2~30キロ(観光地)。
前に比べ、ギャラリが増えた気が( ↓ は古いイメージ。モダンアートも多々あり)。
今日更新の http://lapiefr.exblog.jp/ は、この街の普通のお家のドア写真。
観光の街の心意気なのか、目を惹くデコレーションがいっぱい。

