5日①河野多恵子「秘技・半所有者」


先月、1月29日に亡くなられた河野多惠子の本。


昭和11年生まれの一組の男女が、大学時代に知り合い、結婚。

妻が56歳で死亡するまでの生涯を描いた長編。


ひたすら平和で仕合わせなカップル。

商社に勤めた夫は取締役に昇って、子供もふたり、孫も出来る。


読んでいる最中も、読後も、どこに「秘事」があるのだろうかと。

でも、じわりと理解ができるのです。


隠し事は、日常の些細な部分に潜んでいて、それがあるからこそ仕合わせ?

まっ、うがち過ぎとも云えそうだけれど、ありえるのかも。


とても、小説らしい小説を読んだと感じました。

(後で、じわりっとくる。

 また、この本、著者70歳超えてからの作品。

 凄い人って凄い…、著者へ合掌)


併載されている、短編「半所有者」。

なかなか、衝撃のお話し。

これは…、読んだ人の秘事としましょう(笑)。

(川端康成文学賞を受賞した傑作)




おしまい。






※ 夜10時を過ぎたゴロ(ソファーの前)。

  客人アリで、眠いのに落着けない状況。

  いつもより、カワイイ顔付だった気がして…。

  (はい、飼い主バカボンでござい)

  5日②夜のゴロ