16日①庄野潤三「庭ののばら」  Merci Piro-chan.


昨日に続き、自分では選ばない本。

でも、購入した友人も表紙のイメージに惹かれたとメールに。

うんうん、素敵な表紙。


著者は、文士と呼ばれる時代の作家(勲章も貰っちゃってるし)。


子供たちも独立し、孫もたくさん、

ご本人、七十歳半ば、奥様との静かな日々を書き綴った本です。


暮らしの中の、いい気持ちの場面を掬い取った文章ばかり。


庭のつるばらは、2番目の兄上からの新築祝いのばら。

枯れて無くなったと思っていたら、ある年、ひょっこり顔を出して花咲きます。

咲いた花、一輪ごとに、

「ありがとう」と、何気におっしゃる。


頂き物をして、一口食べて、「おいしい」。

そんな、文章が続きます。


優しい気分になりました。


読み始めの数ページは、そのペースに戸惑うけれど、

慣れてくると、ふわっとゆっくり読み続けられる。

(著者、2009年88歳没)

ゆとりですかね…。




おしまい。




※ お隣の極楽鳥花が、元気に咲いている。

  春ごろまでは花時。

  半年は続くので、いつも咲いてるみたいな気がする。

  でもね、これも近寄ると小さな虫やアリがいて切り花には無理みたい。

  庭で愉しむ花なのね。

  16日②極楽鳥花