骨太なのに繊細、独特の小説だと感じさせる作家さん。
(たまにアレって作品も)
さて、本書。
少女誘拐監禁事件の被害者が中心にくる小説。
本人の手記と云う形?で夫が紹介してゆくんです。
重なり合った想いと、時間の流れが重なって、ちょっと、複雑な構造。
けれど、それが物語に引き込まれてゆく要因ともなっています。
タイトルが、ちょっと怖いけれど、直接的なものは少なくソフト。
心の傷のほうに趣が置かれています。
ただ、ラストの夫の独白が、少し怖いかな。
全体を通して、すっきりしない。
きりっと感がないんです。
再読はしない…、と、思ってしまった。
おしまい。
※ 昨日の日曜日、ニース~カンヌ・マラソン開催。
折角の日なのに、午後から雨が。
でも、朝の8時にニースをスタート。
雨の中の選手たちと云う光景は、多分なかったかなと想像。
(写真は午後3時ごろ)