22日①伊藤比呂美「とげ抜き…」 Merci Madane S.


読み応えたっぷり。

読了に2日間かかりました。


さすが、詩人。

そして、日本とアメリカを行き来(これ、精神的にも)し、

どっぶりと四つに組んで生活している著者だなあとしみじみ。


  五十路、米国カリフォルニア在住で、熊本の両親を遠隔介護。

  夫とのカルチャー差の軋轢(夫・イギリス人であり、相当年上)。

  連絡取れずの長女、精神を病んだ娘、まだ10歳の末娘。

  自身の更年期(!)


いえ、上の説明は、この作家さんのプライベートじゃないです。

この本のお話し。

被る部分はあるでしょうがフィクション。

なななかのリアル作品です。

(昨日の本とは180度違うリアルさ)


  男と女の、ふたりを死が分かつまでのあれこれ。

  老いた両親の死生観と死にゆく姿。

  それに被せる自分の気持ち。


とても、重い内容です。

ですが、滑稽でもあって面白い。

肩の力を抜いて読めたら、そうとう愉しめると思います。

(しかし、それって、難しい)


プラス、解説が興味深い、上野千鶴子氏。

ここまで、ちゃんと解説だった解説って少ないな。





おしまい。







※ 先週から学校は「秋休み」。

  観光地、ニースは子供連れの旅行者多し。

  で、それに対応したイベントも。

  この子、可愛かった。

  どんどん登っちゃって、この後、急に高いことを自覚。見る間に「泣き顔」。

  22日②秋休み