自分の殻が破れない、
または、この心の中の峠を越えれば、あと、少しでラクに生きてゆける……。
そんな感じの女性たちを主人公にした短編集。
軽く読みやすいので、サラリと読んでしまう。
けれど、何かが引っかかって考えると大切なものが隠れていたり。
ちょっと、不思議な作品が多いです。
カードローンをため込んで結婚相手に清算してもらう。
婚約者に死なれたのに予定の新居に暮らし、お隣さんと恋に。
両親の離婚で、父に付いて行きたかったのに母と暮らしてしまう。
……などなど。
金銭感覚の悩みのない世界のお話しだなあ、と、思ったり。
かなり深い悩みが練り込んである女性向ファンタジーっていうか。
これは読んだものの立場で、感じ方が違うのかもと思いました。
おしまい。
※ ニースの名物、パンバニア。
丸く焼き上げたパンを上下に切って作るサンドイッチ(ハンバーガーみたいな)。
必ず入れたいのはレタス・トマト・玉ねぎのスライス・ツナ(缶詰の)・ゆで卵。
そして、たっぷりオリーブオイルを使ったドレッシング。
直径12cmはあって、1個食べるとお腹がぱんぱん。
(マックのバーガーの2周りは大きいのが普通のパンバニアのサイズ)