藤沢周平初期の短編集。
かなり前に読んでいるけれど、忘れている部分が多いと思って購入。
この本、5本の短編が収録されていました。
表題作、「暗殺の年輪」は直木賞受賞作。
読んで判明、「暗殺の年輪」だけが再読、あとは初めての作品。
実感、これこそが藤沢周平のイメージだと。
とても、しっとりと切なく読ませてくれる。
けれど、哀しいのです。
真面目でも、素直でも、善良でも、不仕合せになってしまう。
嫌な悲しみじゃないけれど、寂寞とした気分に陥る。
人間ってそうだよね。
読み応えのある短編集でした。
あっ、藤沢周平、
こんな哀しい感じの作品ばかりじゃないことを明記しておきます。
明日が、
文字通り「明るい日」と感じられる作品もあります。
おしまい。
※ 泰山木(タイサンボク)。
ここで、初めて見たときは嬉しかった、日本の花だって。
近所の美術館の門の脇の木。
今年もきれい。
(しかし、例年より鳥のフン公害がひどいよう…)