初めての作家さん。
きれいな表紙、タイトルもシャレてるなと思いながら読み始めました。
面白い。
出だしは、石に鳥を描くむさ苦しいオヤジさんと主人公の出会い。
これだけなのに、独特の雰囲気が漂い出すのです。
もうもう、嵌ってしまった。
長編ですが、短編連作風です。
石の鳥に魅せられた主人公が見る夢の世界がストーリーへ。
そのそれぞれを、1篇として紡いであります。
読了後、大きなタメ息。
またも、素晴らしい作家さんが見つかった。
で、ネット検索。
どんな作家さん、どんな作品が……。
1931年生まれ、1994年没(享年63歳)。
作家として認められていたものの、
本職(テレビCF・記録映画プロデューサー)が忙しく、
病となってから、仕事を作家に絞って作品を上梓、9冊を残す…。
……合掌。
古くない。
まず、それに驚いてしまう。
物語りが、自然と人との触れ合いに絞ってあるから?
素晴らしいです。
そして、何よりシャレてる。
粋? いや…、美意識。
そう、確固たる美意識のある小説と受け取りました。
おしまい。
※ 終末は、まさに夏。
写真は午後1時過ぎ、まさに夏でしょ。
でもね、でもね、水は冷たい。超冷たい。
泳ぐのには、根性が必要。
(早朝に泳ぐ人はいるけれど、やはり、午後はゼロのよう)