杉本苑子という作家の名を、知ってはいました。
でも、数年前、読んだのが「お初」で、今回再読。
(かなり、活躍されていた時代もある方だと…
直木賞作家でもあるし… でもでも、ワタシには縁薄し)
小説の舞台は大正時代。
これが、ふむ、馴染みがない。
読んでて、疎外感。
面白いものの、本当ですか? とも感じてしまう。
お話しとしては、実際に起こった事件を扱っていた……。
読後、ネットで知りました。
大正6年に、伯爵家の夫人と同家の運転手の情死事件。
(列車への飛び込み、運転手は即死、夫人は生き残る)
男女の心中のことを、この時代は相対死って呼ぶ、
聞いたことはあった言葉だけれど、こうして読むと、すっごい表現。
でも、まっ、この事件の話ではなく、
その事件を取材した新聞記者と、彼が勤務する朝日新聞編集部が主体の小説。
大正って靴じゃなくって下駄の人も居たんですね。
いや、この時代の小説って読んだことがなくて新鮮でした。
加えて、ここまで個人的な心中事件を追っかける新聞社ってあったんですね?
それさえ、疑問に感じてしまう。
(時代の差? 当時って新劇女優松井須磨子が恋人の後追い自殺したとか?
これらが、大手新聞社の一面トップニュースになってたみたい)
面白かったけれど、なんだかなあ~
嘘っぽいというか、どうでもいいっ、は失礼ですけど、
報道とか、ニュースとかの感覚が違いすぎると思うのです。
おしまい。
※ 近所の薬屋さんのウィンドーが一新された。
なんと、犬さんと猫さんが主人公。
そうそう、こっちの薬屋さんは動物の薬も扱ってる。
(日本もそうでしたっけ?)
でもでも、カワイイよね。