31日①ホルヘ・フランコ「ロサリオの鋏」


訳者の名前で読み始めました。

田村さと子と云えばラテンアメリカ文学の星ですもんね。

画家ゴーギャンと、その祖母フローラの二人称小説「楽園への道」は最高。

その訳者として知り、名前を覚えました。

(詩人でもあり、詩集も上梓されている)


後になったけれど、本書もすっごいです。

作者はコロンビアの作家(概に著名人)。

同国、第二の都会メデシンという都市生れで、この小説の舞台。


過激なのです。

でも、コロンビアって遠過ぎ。

知識ゼロ。

どうも、麻薬の産出国で、ブラックな地域の様です。

この本の舞台となった時代は、それが真っ盛り。


でもって、スラム・最下層の十代が女の子がタイトルになってるロサリオ。

彼女を恋してしまう、上流階級の子弟2人。

この3人を中心にした物語なんです。


ロサリオって女の子、怒りにかられると相手を殺してしまう。

いや、幼い頃からの心の傷は大変なものなわけで。

必然的に、彼女と付き合うのは至難のワザ。



彼女をひたすら愛する少年が主人公。


彼女の恋人になっちゃったのが脇の登場。

でも、三角関係のお話しではありません。


心に秘めた愛情を貫くのです、主人公は。


純愛小説。

例えば、仲村与一の「天の夕顔」。

(ドン引きされる方!! ホントですよ)


いや、マジ。

現代にも、こんな形の愛もある…唸ってしまう小説。





おしまい。







※パリのエッフェル塔、築125年だって、今年。

 TVで、その記念祭の様子が流されてた。

 花火あり、パレードあり。

 でも、こんな映像も。

 パリって ↓ こんなイメージだよね。

 31日②エッフェル塔