20日①井上靖「天目山の雲」


井上靖、大家です。

去年「氷壁」、現代もの、を、読みました。

で、今の若手と云われる人との文章の差が大きくて驚いた記憶。


今回は戦国時代を舞台にした短編。

読みやすい。

そして、本当にきれいな文体。


この本は、表題作を含めて12本の作品が纏められています。

(戦国もの(信長とか、秀吉、利休等)が8本、

 その時代に、海外へ流れた人の短編が2本、

 中国歴史ものが2本アリ)


短編の読みやすさばかりでなく、読み応えも充分。

でも、悲しいんですねえ。

男も女も運命に翻弄されてる。

どの作品も幸せじゃない。

(利休と秀吉の因縁話しなんて、興味深くはあるけれど…)


ふむふむ。

娯楽的な本ではない。

読み終えて、長編じゃなくてよかったあ~とか思ってしまった。





おしまい。







※海岸には、多くの鳩が。

 写真のように黒っぽいのや、褐色の鳩も。

 日本の典型的なグレーの鳩と同じくらい存在。

 東京の時には気が付かなかったけれど、結構、過酷。

 カモメに襲われるのを目にしたことも複数回あり。

 寿命も短く2年、長くて5年だそう。

 20日②鳩 (今日は、何だか暗い内容に。ごめんっです)