井上靖、大家です。
去年「氷壁」、現代もの、を、読みました。
で、今の若手と云われる人との文章の差が大きくて驚いた記憶。
今回は戦国時代を舞台にした短編。
読みやすい。
そして、本当にきれいな文体。
この本は、表題作を含めて12本の作品が纏められています。
(戦国もの(信長とか、秀吉、利休等)が8本、
その時代に、海外へ流れた人の短編が2本、
中国歴史ものが2本アリ)
短編の読みやすさばかりでなく、読み応えも充分。
でも、悲しいんですねえ。
男も女も運命に翻弄されてる。
どの作品も幸せじゃない。
(利休と秀吉の因縁話しなんて、興味深くはあるけれど…)
ふむふむ。
娯楽的な本ではない。
読み終えて、長編じゃなくてよかったあ~とか思ってしまった。
おしまい。
※海岸には、多くの鳩が。
写真のように黒っぽいのや、褐色の鳩も。
日本の典型的なグレーの鳩と同じくらい存在。
東京の時には気が付かなかったけれど、結構、過酷。
カモメに襲われるのを目にしたことも複数回あり。
寿命も短く2年、長くて5年だそう。