本、ときどき海-20日ダンテクラブ


暑い夏に、分厚いミステリ本(マシュー・ポールの処女作)。

先日は日本の髙村薫著「リヴィエラを撃て」、

そして、翻訳ものは「ダンテ・クラブ」を読むことに。

この本も再読(もう未読本は数冊!)。


再読でも、数年前。しっかり、ゆっくり、愉しめました。


ご存じの方も多いとは思いますが、少しだけ説明。

舞台はアメリカ、南北戦争終了直後のボストンとケンブリッジ。

ダンテの「神曲」を初めてアメリカ版翻訳を目的としたクラブの面々が、

直面する連続殺人がテーマ。


で、今回、しみじみ感じたのが、

中心のクラブメンバーより、脇と思われるボストン市警の初の混血の巡査と、

犯人のキャラクター的魅力が強烈だったこと。

この2人、それぞれが長編小説の主人公になれそうなんです。


やっぱり、処女作はその作家のすべてがあるというのは本当みたい。


また、数年後、再読可能なミステリでした。




おしまい。






※ 夜のニュースでここ数日、昨今のバカンス事情を紹介している。

  昨晩は、観光地のユースホステルがピックアップ。

  そこのオーナーによると、以前は26、7歳までが利用者だったけれど、

  ここ数年、50歳以上の利用者が増えているという(今夏、25%)。

  一部屋に複数利用、シャワーは5リットルのボトルで、食事も共同……。

  でも、1日13ユーロという安さ。

  ホテルにはない個人の繋がりがいいと利用者のコメントが印象的。