表紙タイトルに小さく添えてある文章は、
「中陰とはこの世とあの世の中間」という説明です。
人は死んだ瞬間から49日まで、人には見えない姿で、この世に漂う……。
チベットの「死者の書」を、随分前に読んだので、
この小説に関しては、そうなのねえ。
お寺さんの内側、夫婦の物語りとして読みました。
ところが、裏表紙にさえ説明なしの併載作品「朝顔の音」がよいのです。
残酷です。
一人の女性の生き方。
人との係わり方が、とても下手です。
可哀想そう過ぎてしまう。
でも、きっと現実にはあると思えて切ないです。
久しぶりに入れ込んんで読んでしまった。
おしまい。
※ 朝顔に気が曳かれて、「夜の朝顔」という本を読了。
薄い本なので「卵の尾」という本へも手が伸びて……。
我慢してたのに、1日2冊を読んじゃって、反省。
窓の外は、輝くほどの夏の海なのに。
麻の軽いジャケットを纏って、気取って歩いてみる?
(きれいなお姉さんなら似合うよねえ、後は言わずもがな)