◎『和名抄』にみえる笏
〔和名抄〕(十巻本・巻六・服玩具)
笏 四聲字苑云笏 音忽俗云尺。
手板長一尺六寸闊三寸厚五分也
〔箋注和名類聚抄〕(狩谷棭斎・1775~1835)
旧説笏無倭名、其字音如骨、
以有嫌屍骨之名、改呼尺也、
唐王玄策至天竺維摩室、計之得十笏、
故云方丈室、然則一笏為一尺、故名笏為尺也
*「笏」の音は「こつ」であるが、俗に「しゃく」と読みます。異本語では「手板(ていた)」とも言ったようです。
*『箋注和名類聚抄』によると、「(屍)骨」の名を嫌って「しゃく」と言ったという説、およそ一尺だから「しゃく」と言ったという説が示されています。