鎮火祭(ちんかさい) | laphroaig-10さんのブログ

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◎鎮火祭(ちんかさい)



古事記や日本書紀によると伊弉冉尊(いざなみのみこと)は、火の神様火之迦具土神(ほのかぐつちのかみ)を生んだとき火傷(やけど)をおって亡くなったとされています。この火の神様を祀り、皇居の防火と守護を祈ったお祭りが鎮火祭(ちんかさい)です。古代中世には、国のお祭りを担う役職である神祇官が行いました。旧暦六月と十二月の晦日(みそか)夜、皇居の四方の外角で神祇官の卜部(うらべ)たちが行いました。ひしずめのまつりとも訓読みします。各地でも火鎮の祭は行われており、青森県の岩木山(いわきやま)神社,大阪市の生国魂(いくくにたま)神社、島根県の物部(もののべ)神社、東京都台東区の秋葉(あきば)神社などが有名です。また、福島県の伊佐須美(いさすみ)神社は、火に川菜を投じ水をそそぎ土で埋める古い儀式を伝えることで有名です。



【参考文献】

「鎮火祭」(宮地直一・佐伯有義監修『神道大辞典』平凡社、昭和十二年)

西山徳「鎮火祭」(安津素彦・梅田義彦監修『神道辞典』堀書店、昭和四十三年)

沼部春友「鎮火祭」(『世界大百科事典』平凡社、昭和六十三年)

並木和子「鎮火祭」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)