◎習礼(しゅらい)
神社の祭りの事前の打ち合わせや稽古(練習)は「リハーサル」とは言わず『習礼(しゅらい)』と言います。
平安時代の法律の細則である『延喜式』(巻十八・式部上)に、
凡毎月朔望。於曹司庁前。引唱上下番史生省掌。令習進退容止。
とあるように、朝廷では、毎月1・15日に、官吏の詰所(曹司庁)において下級職員(番生・史生・省掌)らを集合させて、儀式の立ち居振る舞いを練習したことがうかがえます。
江戸時代の有職故実家、伊勢貞丈の『貞丈雑記』には「習礼」の項目を立てています。
習礼と云はしつけ方を習ふ事也、古今著聞集〈建長六年橘南袁ト云人ノ作也〉巻三公事の部に云、後鳥羽院ひそかに大内に御幸なりて白馬節会の習礼有けり云々、将軍御元服記に云、御習礼以下毎事摂政家二條殿被指南申云々、
【頭書】斎藤親基日記、寛正六年八月十一日、石清水八幡宮放生会上卿御習礼於御所有之、