日本神話・天の岩戸(あめのいわと) | laphroaig-10さんのブログ

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◎日本神話・天の岩戸(あめのいわと)



死者が住む黄泉の国(よみのくに)から帰ってきた伊弉諾(いざなき)の神は、「汚い国だった。だから禊(みそぎ)をしよう」と述べ、日向国(ひむかのくに)(現宮崎県)の阿原岐原(あわきはら)で体を清められました。左目を洗われた時出現したのが高天原(たかまのはら)を治めることとなる天照大御神(あまてらすおおみかみ)で、右目を洗われた時出現したのが夜の世界を治めることとなる月読命(つくよみのみこと)、鼻を洗われた時出現したのが須佐之男命(すさのおのみこと)でした。この後、天照大御神と須佐之男命は行き違いから争うこととなり、天照大御神が須佐之男命の乱暴を恐れ天の岩屋に籠もってしまわれました。天を照らす神様が籠もられたため世の中が真っ暗となり、他の神々も困ってしまいました。神々は相談し、鳥を鳴かせ、鏡や玉飾りをつくり、占いをしてお祭りの準備をしました。大きな榊(さかき)に玉や鏡や絹を掛けて捧物とし、祝詞をとなえ、天宇受賣命(あまのうずめのみこと)は激しく踊り、集まった神々は大いに笑いました。天照大御神は外がにぎやかなため不思議に思い少し岩戸をお開けになりましたところ、岩戸の陰に隠れていた天手力男神(あめのたぢからをのかみ)が天照大御神の手を引き外へ連れ出しました。そこで、世の中は元の通り明るくなりました。



【参考文献】

「天岩屋」「天石屋戸隠」(宮地直一・佐伯有義監修『神道大辞典』平凡社、昭和十二年)

西宮一民校注『新潮日本古典集成 古事記』(新潮社、昭和五十四年)

山口佳紀・神野志隆光編『新編日本古典文学全集(1)古事記』(小学館、平成九年)

小島憲之・西宮一民・毛利正守・直木孝次郎・蔵中進編『新編日本古典文学全集(2)日本書紀1』(小学館、平成六年)

出雲井昌『にっぽんのかみさまのおなはし』(産経新聞社、平成十一年)

鈴木三重吉『古事記物語』(角川ソフィア文庫、平成十五年)

本澤雅史「神話を語る」(『鎮守の森を保育の庭に』上巻、株式会社学習研究社、平成十三年)