散米(さんまい) | laphroaig-10さんのブログ

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◎散米(さんまい)



お祓いのときや、神様を拝むときに米をまく場合があります。この米や儀式自体を散米(さんまい)、あるいは散供(さんく)、あるいは「うちまき」ともよびます。米をまくという行為は、あまりなじみがないかもしれません。しかし、餅まきや豆まきなど慣れ親しんだ食品をまく行為を思い浮かべると、米をまくことが悪いものをおいはらうことに通ずると容易に想像がつきます。米をはじめとする穀物には呪術的な力があると、考えられていたのです。平安時代の法典集『延喜式』に収められた「大殿祭(おおとのほかい)」という祝詞の注に、家屋に米をまき散らして清めたと思われる習俗がみえます。また、『日向国風土記』の逸文には、神様が天から地上に降りられたとき急に暗くなったので、稲の穂をもみにし投げ散らし明るくなったという話があります。なお、散米といいつつ、器に米を盛り神様に捧げる場合や、参拝者がきれいに洗い清めた米、洗米(せんまい・あらいよね)を紙に包んで神様にお供える場合もあります。



【参考文献】

坪井洋文「散米」「米」(『世界大百科事典』平凡社、昭和六十三年)

井上順孝「散供・散米」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)

倉林正次「散米」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)



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