神棚のお供え・神酒 | laphroaig-10さんのブログ

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◎神棚のお供え・神酒(みき・しんしゅ)



神様に差し上げるお酒を、お神酒(みき)、あるいは神酒(しんしゅ)といいます。「おみき」の、「み」は尊敬語の「御(もとは霊性をあらわす語)」から、「き」は酒という意味です。また、神酒のことをミワとも称したといいます。日本書紀に収められた宮中の酒宴での歌謡には、酒は人だけがつくるのではなく少彦名命(すくなひこなのみこと)が、酒のまわりを踊り廻り造ったものだと詠まれています。古代の人は酒は神様がつくったものと考えたのでしょう。それゆえ、酒は重要なお供えとなるのです。なお、一般的にお酒の神様は三輪神(みわのかみ)とされています。神棚にお酒をお供えする時には、瓶子(へいし)とよばれる容器を使います。酒は、米、塩、水とともに神棚にお供えします。中央に米を配し、次に左右にそれぞれ瓶子に入れた酒を配し、その奥(拝むものから見て手前)に神様から見て左側(向かって右側)に塩、右側(向かって左側)に水を配します。


*みわ=御輪…お酒を入れる甕は、粘土をこねて輪をつくり、それを重ねて土器の形にしたことによるものでしょうか。



【参考文献】

「酒ほかひの歌」(荻原浅男・鴻巣隼雄『日本古典文学全集1古事記上代歌謡』小学館、昭和四十八年)

高澤信一郎「祭器具」、小野和輝「神饌」(國學院大學日本文化研究所編『神道要語集祭祀篇一』神道文化会、昭和四十九年)

樋口清之「祭祀と食物」(『新版日本食物史―食生活の歴史―』第二章、柴田書店、平成元年)

斎藤ミチ子「神酒」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)

斎藤ミチ子「神酒」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)

西牟田崇生編著『家庭の祭祀事典―神棚と敬神行事―』(国書刊行会、平成十七年)