先日借りたこの本、とてもサクサク読める感じではなく
丁寧に読みたいという気持ちもあって時間をかけて読みました
被災地のこども86人の作文が掲載されているこの本。
すべてではないが、直筆の原稿用紙ににじみ出る字体が
心を突き刺す。
その中で中学2年生の女の子が書いた作文が目に止まる。
涙があふれた。とめどなく。
一部抜粋してご紹介。
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地震の起きた日の朝、母に頼まれ事をしていた。
「帰ってきたらやる。」
結果それをおこなうことができなかった。
後から後悔してもおそい。初めてそれに気が付いた。
大好きだった、あの家にもう帰れないと思うと
悲しくなるが未来はあると信じている。
最後に、この震災で私が学んだことが3つある。
1つ目は、今やるべきことは今やる。
後回しは絶対ダメということです。
これは私の経験から、分かったことです。
いつ、また地震がくるか分かりません。
私みたいな後悔は、しないでほしいと強く思います。
2つ目は、何メートルの津波だから大丈夫と思わないということです。
今回の震災では油断していた人が逃げずに、津波に巻き込まれる人が多かったと
思います。
1つの判断ミスで命を落としてしまいます。
どうか、津波を甘く見ないでください。
最後は、笑顔で生きるということです。
過去に戻れないのが人生です。
今しかできないことがあるはずです。
何をしてても時間は過ぎる、今というこの時を楽しまなきゃ意味がない。
そう考えると、少しの間だけ、つらい思いを忘れて過ごすことが出来るのです。
私は、この震災で多くのものを失いました。
唯一残ったのは、命です。
この命は、今まで以上に大切にし、亡くなった人の分まで一生懸命に
生きようと思います。
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中学2年生、14歳。
自分よりずっと大人な気がする。
でも、笑顔の先には未来がある。
そう伝えたい。