那須耕介・橋本努(編著)『ナッジ!?』 | (元)無気力東大院生の不労生活

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勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。
学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。
でした。

 那須耕介・橋本努(編著)『ナッジ!?: 自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』を読了。

 

 ナッジにつきまとう「不信」や「不安」の正体を理論的に解明する試み。
 そういう部分をナッジの提唱者のサンスティーンらは上手いこと避けて通っているふしがあるが、 本書での議論はそういう誤魔化しが通用しない。理論的に精緻に問題点を詰めていく。
 だからと言って、ナッジを否定するというわけではなく、批判した上で、その活用の可能性が模索されている。
 問題点を克服した上で、どのように活用していくべきなのか。特に規範的な観点からの検討が主となり、読みにくいところもあるが、広く読まれて欲しい書である。