伊藤邦武ほか(編著)『世界哲学史4』を読了。
8巻シリーズの第4巻。
この巻が対象にするのは13世紀前後。
とうとう一巻で対象とする年代が限定されてきた。そして、それだけ記述が濃縮され、各章でも個別の論点を扱うようなものが増えてきた。
トマス・アクィナス、オッカム、ドゥンス・スコトゥスといった当時活躍した人物に焦点を当てた、あるいはその影響を論じた章が多くなる。
こうなってくると、世界哲学史と言いながらも、特定の哲学者を扱った書ということになってくる。
それはそれで問題はないと思うが、だんだん文献解題みたいになってきてしまうと企画意図からはズレていってしまうことになる。