牧野雅彦『危機の政治学 カール・シュミット入門』を読了。
カール・シュミットが書いたものはさることながら、その背景についても丁寧に論じた好著。部分部分を切り出して、シュミットについて間違ったイメージ形成がなされてしまったきらいがあることを、丁寧な論述を通して明らかにしてくれる。これまで、あまり注目されてこなかったシュミットの文章も的確に取り上げ、適宜解説するあたりは特に鮮やかである。
カール・シュミットを読むなら、まずこの一冊からと言う意味で、副題にある「入門」も適切。
危機の政治学 カール・シュミット入門 (講談社選書メチエ)
2,214円
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