牧野雅彦『危機の政治学 カール・シュミット入門』 | (元)無気力東大院生の不労生活

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勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。
学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。
でした。

 牧野雅彦『危機の政治学 カール・シュミット入門』を読了。

 

 カール・シュミットが書いたものはさることながら、その背景についても丁寧に論じた好著。部分部分を切り出して、シュミットについて間違ったイメージ形成がなされてしまったきらいがあることを、丁寧な論述を通して明らかにしてくれる。これまで、あまり注目されてこなかったシュミットの文章も的確に取り上げ、適宜解説するあたりは特に鮮やかである。

 カール・シュミットを読むなら、まずこの一冊からと言う意味で、副題にある「入門」も適切。