松本健一『評伝 斎藤隆夫―孤高のパトリオット』 | (元)無気力東大院生の不労生活

(元)無気力東大院生の不労生活

勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。
学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。
でした。

 松本健一『評伝 斎藤隆夫―孤高のパトリオット』を読了。


 これは名著と言って良い一冊だと思います。

 粛軍・反軍演説で議会史上に名を残す斎藤隆夫。その生涯と思想を追いながら、なぜ、粛軍・反軍演説を行うことになったのか(行えたのか)を考察しています。


 斎藤が遺した著作なども丁寧に追いながら、さらに同時代の思想家である北一輝との関係なども解き明かしつつ、立体的に斎藤が描かれています。

 粛軍演説などに至る過程がきちんと示されるだけに、その演説の重みを強く感じさせられます。


評伝 斎藤隆夫―孤高のパトリオット (岩波現代文庫)/松本 健一
¥1,260
Amazon.co.jp