内田樹『増補版 街場の中国論』 | (元)無気力東大院生の不労生活

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勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。
学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。
でした。

 内田樹『増補版 街場の中国論』を読了。


 随分と分かりやすく書かれており、一瞬信じてしまいそうになる部分が多いのですが、よく読むと、最初の前提と結論が大きく矛盾していたり、事実誤認を基に推論していたりと、粗探しをすれば、いくらでも出来そうな本でした。要は、床屋談義の域を出ていないのです。

 ただ、著者本人は自分が中国の専門家ではないことを認めているのですから、そう目くじらを立てる必要もないでしょう。

 ひとつの読み物として楽しめる一冊だと思います。

 

 お節介にも指摘しておくと、この本の内容を訳知り風に人前で自分が考えたことのように語ると、本当の専門家を前にすると、恥をかきます(そんなことをする人が多数いるとは思えませんが、こういう内容って、50代くらいのおっさんが、私たちくらいの年代の人に、訳知り顔で話してくるんだよな~と)。


増補版 街場の中国論/内田樹
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