河野哲也『意識は実在しない 心・知覚・自由』を読了。
最近読んだフィヒテあたりとは、およそ相容れない議論をしている本ですが、個人的には、結構「しっくり」くる内容でした。
端的に言えば、外部環境と心の相互作用を重視し、「拡張した心」に関する議論が展開されます。
アフォーダンスの議論の使い方なども、なかなか面白い。
この本を読むと、結局、再度ヒュームらの懐疑論を味わってみたくなるから不思議です。
それだけ、この著者が言うように、私も近代哲学に毒されているのかもしれませんけどね。
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