敗軍の将 兵を語らず | (元)無気力東大院生の不労生活

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勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。
学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。
でした。

 オリンピックが終わったので、感想を。 


 多くの出場者が全力を尽くしたのだと思います。

 どんな事情があろうが、日本の代表として選ばれたのですから、現時点では日本でその種目において一番優れた人が北京に乗り込んだはずです。たとえ緊張や怪我で思うような結果が残せなかったとしても、その結果が全てで、その結果が現段階の日本のその競技におけるレベルを示しているのだと私は考えます。

 マラソンのように怪我で出場を辞退する選手がいた種目は、つまりコンディショニングの面で日本は劣っていたということです。


 あのような場に身を置き、競技に参加する。

 それだけで、多くの人には想像も出来ないような重圧が選手にはかかるのだと思います。だから、そういう場に身を置いたことすらない私たちの多くは、選手個人を責める資格は持ち合わせていないと私は考えます。だから、帰国した選手には、「お疲れ様でした」としか、私は言えません。


 ただし、野球やサッカーのように、監督がいて、選手の選考・起用が監督の裁量において行われた種目は、少しだけ話が別だと思います。

 こういう種目に限っては、監督には、大きな権限が与えられるとともに、責任も負わされています。選手は、あくまで監督の起用の下で、与えられたポジションで最善を尽くしかありません。しかし、往々にして、その起用が間違い、悪い結果が出る。

 その結果に対しては、監督が責任を負うのです。

 

 そして、監督は負けた時に、どう振る舞うべきか。それは、題名に挙げた故事が全てだと思います。

 敗軍の将が、ストライクゾーンだとか、パワーの差だとか、準備期間の短さとか、事前の合宿の場所が悪かったとか、選手の体調が万全ではなかったとか、発言するのは、どうかしているのです。

 「全て私の責任です」。それ以外、何も語る資格もない。激しいバッシングがあるから、自分の息のかかった番組に出て、弁明じみたことを言うなんて論外です(村尾氏の追及は悪くなかった)。


 ストライクゾーン?

  WBCの時だって、審判によってブレはあったよ。そんなの国際大会では毎度のこと。

  初戦のショックで投手が萎えた? それを何とかするのが監督以下、コーチの仕事でしょ。

  国内のリーグでも微妙に差がある中で勝負しているのでは?


 パワーで外国に負けた?

  初めからパワーで対抗するつもりだったのか? 

  それなのに、あの人選?


 準備期間の短さ?

  いつオリンピックが開催されるのは分かっていたはずですが、、、


 事前の合宿の場所が悪かった?

  贅沢言うな。


 選手の体調?

  万全ではない選手に電話して、「大丈夫です」と言わせて選んだのはどこの誰だよ。

  「他にいなかった」と番組中にも発言していたが、正気でしょうか?


 細かく反論をするつもりはありませんが、悪いことは言わないから、敗軍の将は黙るべきだと私は思う。


 

 最後に、こういう時だからこそ、普段テレビでは目にすることが出来ない競技を見たかったです。カヌーとか、馬術とか、射撃系の競技とか。

 惨敗必至のバレーとか、放送すべきとは思えません。どうせ毎年のようにワールドカップとか、グラチャンとかで放送されるのだから。

 BMXとか、面白かったですよ。こっそり放送していましたが。