まず、朝青龍、二度と日本の土は踏んで欲しくない。
さて、先日、愛知で女性が拉致され殺害される事件が起きた。犯人の一人が、「死刑になるのは怖いから」という理由で自首したことで、事件が全貌が明るみになり、共犯者も捕まったわけですが、死ぬのが怖かったのは殺された女性も同じです。万人に死の恐怖が存在する。他者の恐怖を共有できず、金欲しさに、何の関係もない女性を拉致し、殺害する。こんな人間がこの世に存在する意味などないと私は思います。心情的には、裁判なんてしないで、即刻火あぶりにでもしたほうが良い。
まぁ、日本は法治国家ですから、粛々と裁判を進めて欲しい。
先日、空気の読めない安倍さんが内閣改造を行った。その少し前に、長勢法相が死刑執行にサインして、在任中で計10名の死刑囚の死刑執行という「記録」を打ち立てた。それもこれも、前任の杉浦大臣が信仰上の理由をあげて、結果的に一件の執行も行わなかったから。
死刑反対を訴えることは自由だと思います。だったら、もし法務大臣に就いたのなら、罷免覚悟で、死刑反対を主張し、死刑廃止の動きを、ルールに則って行えば良い。それをせずに、ただ、法務大臣の席に座り続け、日本においては制度上認められている死刑執行を滞らせたことについて、もっと批判されるべきだと私は思います。
日本では制度上は死刑が存在し、例えば、殺人罪に問われれば、最高刑は死刑です。しかし、おそらく誰でも感じていると思いますが、そう簡単に死刑判決は出ません。相当凶悪な犯罪で無い限り、求刑が無期懲役という例も多いのです。
実際に、どんな人々が死刑判決を受けているのか。それは井上薫『死刑の理由』を読めば分かります。
- 井上 薫
- 死刑の理由 (新潮文庫)
人権団体をはじめとして、何かと死刑制度への風当たりは強いですが、愛知の事件のような極悪非道な事件が起きた時こそ、死刑について考えるべきだと私は思います。
今回の事件の犠牲者の方は、特別な方ではなく、どこにでもいるような女性です。偶然、夜一人で歩いていただけです。一人一人が当事者意識を持って、考えなければならないと思いました。
ただ、付け加えると、だったらどんどん死刑にすれば、それで良いのかというと、そうではないと私は思います。長期の服役経験を持ち、少し前にこの世を去った見沢知廉の自伝的小説を読むと、長く刑務所にいる方が辛い。だったら、死刑で楽にして欲しいと思っている囚人も結構いるはず。民主党が導入を検討しているようですが、出所を認めない終身刑の方が服役する者にとっては辛い刑罰である可能性も高いのです。
- 天皇ごっこ/見沢 知廉
- ¥1,785
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『天皇ごっこ』は後半がつまらないので、合わせて下の二冊とかがお勧め。ブックオフにでも行けば下の三冊は入手可能なはずです(絶版なので、新刊書店には置いてません。新潮文庫は著書が死ぬと絶版になりやすくなる)。
- 見沢 知廉
- 囚人狂時代 (新潮文庫)
- 見沢 知廉
- 母と息子の囚人狂時代 (新潮文庫)
- 見沢 知廉
- 調律の帝国 (新潮文庫)
それにしても、人権派と呼ばれる人々の活動は理解しがたい。