耄碌(もうろく)じーさん Second Childhood
皆さん、本日も idiom の勉強の時間です。
本日紹介するのは、「耄碌(もうろく)」を意味する表現、second childhood です。
若い皆さんは、まだまだ遠い話だと思うかもしれません。
でも、そんなことはありません。
自分は、まだ若いと思っていても、自分が身を置く環境を考えてみてください。
「恐ろしい、とか恐ろしくない」とか言ってはいられない、「避けて通ることは出来ない現実」が待ち構えています。
それは、世界規模で起きる超高齢化社会です。
厚生労働省の機関の一つである人口問題研究所というのが東京にありますが、その機関は、様々な人口に関するデータを発表しています。
私なりに多くのデータを見て感じたことは、日本の先行きは暗いということ。
2050年位には、今の人口の1/4は減少すると試算されています。
また、4人に1人が75才以上になっていきます。
公園に行ってもはじゃぐ子供の姿は見ることが出来なくなり、老人がベンチに座っている光景が常態化するのではないでしょうか。
現在、問題となっている保育所問題、雇用形態に関する多様性の受容、雇用に関する均等機会の提供、育児休暇などなど、解決しなければならない問題が山積しており、それらを改善んしていかない限り、出生率の上昇は期待できないかもしれません。
また、現在では女性の自立も確立化され、男性に頼らなくとも生きていける時代です。
自分の時間の確保が重要になってきており、自己実現や自分の趣味、娯楽、余暇に貴重な時間を充当する女性も多くいます。
そうなってくると、次の主要産業はパートナーのいない老人が溢れかえってくることとなります。
勿論、自分たちの子供のいない老人も増えますから、面倒を見てくれる若い世代がいないのです。
では、誰に頼るか?
そこで、主要サービス・産業として確立されていくであろうと予測されるのが「介護関連産業」となってくるのです。
しかし、今現在、若い世代は「介護」に見向きもしません。
自分達とは、全く関わりの無い世界ということもありますが、そのような現実を社会が積極的に共有しようとしていないからかもしれません。
この辺の問題解決や、どのようなワークフォースを充当していかなければに御社会を維持できないか?ということに関しては、弊社が提供する「リーダーシップ研修」において細部触れますが、今回は英語の idiom の勉強なので、その辺は割愛させていただきます。
今、現在、自分の家族で「老人」を抱えている人達は、実際に体験していると思いますが、誰にでも「老い」というのがやってくるという現実です。
それは、「脳の機能」に関することもありますし、「体力を含む身体機能」に関することも含まれるでしょう。
そうなってくると、精神的に「子供に帰る」時が来ます。
つまり、打算なく素直に自分の気持ちを表現する、と考えるといいかもしれません。
そのような意味で考えると、「魂が純粋」な時かもしれませんね。
子供と同様に無邪気なのかもしれません。
英語では、それを、 second childhood と呼びます。
英語的には「耄碌(もうろく)」とか「ボケてる」のように、ちょっと自虐っぽく使われる感じも多いかと思います。使用例を見ていくと理解できます。
I am not in the second childhood. 「わしは、まだボケとらん。」のようになります。
また、The old man, in his second childhood, required constant attention. 「耄碌したその老人は、継続的な世話が必要だった。」となります。
このような、使用例を見ていきますと、そんなにポジティブな使い方ではないな、というのがわかると思います。
因みに、英検1級対策として覚えていただきたい単語は、senility と dotage です。
どちらも、「耄碌」という意味のある単語です。
特に前者は「老人性認知症」などの意味も含まれます。
要注意単語です。
さて、話は、元に戻ります。
今は、65才過ぎてもご壮健なシニアの方々、沢山いらっしゃいます。
しかし、いずれは、「老い」と向き合わなければいけません。
人間は動物であり、生命体なのです。
命は有限です。
命の終焉というものを「私たちの人間界の大きな課題」としてこれからは捉えていく必要があるのだと思います。
人間は、本能をもった生き物ですが、同時に「理性」をもつ生命体です。
その「理性」と「本能」から「知識」を上手く使って「技術」を築き、今日の発展した世界を作ってこれたのでしょう。
地球という与えられた環境を丁寧に使わせていただき、人間が地球上で「謙虚さ」を失わずに発展を求め、地上から去りゆく命に感謝をし、また教えを求めていく。
温故知新の精神を持ちながら、様々なことにうまく付き合っていくことが肝要なのでしょう。
では、また
こうちょ