戦いは加速していく
相も変わらず『龍ノ国幻想』はすごい内容だと思います。
序章
有間の過去が語られています。この時点で既に壮絶です。彼がここまで生きてきた胆力には感服します。
一章 亡者 帰参
この巻では日織ではなく有間が主人公のようです。また、壮絶な戦いの予感がします。
二章 吾が 妻 吾が 夫
立場上夫を取らなければならないけれど、悠花のことが忘れられない日織を心苦しかったです。僕もできれば悠花と一緒になって欲しいと思います。
そして不津王がかなり粘着質です。
三章 叛逆の宣布
こういういろいろな人の想いが重なる展開、僕は大好きです。『シュガーアップル・フェアリーテイル』でもそうですが、三川氏がなせる技です。
四章 節書を掲げよ
文章だけでここまで緊迫感のある状況を表現できるのはすごいです。「わたしは良い子だもの。だから」「そうだ。良い子だ」というやり取りに得も言われぬ感情を持ちます。
王と呼ばれるような人でも、戦争を起こすような人でも「人間」であることを実感させます。
今巻もすごかったです。続巻に期待です。