男たちの生存をかけた物語の始まり

 

 

 平和な日本で暮らしている僕からすれば、地獄とも言える内容でした。ソマリアではこのようなことが頻繁に起きていることが現実です。紛争に無関係の友永曹長らが巻き込まれたことは、本当に不運としか言いようがありません。豊かな生活を送れていることに感謝をしなければなりません。筆記テストを受けているように、「どの選択が正しいのか」を考えている暇は、危機的状況の中では一切存在しません。

 僕が一番好きなキャラは新開曹長です。一見印象が悪いのですが、実際の彼はとても良い人です。友永曹長と彼の関係は一言では言い表せません

 自衛隊は素晴らしい職業だと思います。しかしどの世界にも闇は存在します。平和な日本で暮らしているにも関わらず、なぜ弱者を虐げようとする者が現れるのでしょうか。暇なのんでしょうか

 アスキラさんのしたことは全面的に擁護できませんが、彼女なりに必死で生きてきたことは確かです。「土漠では夜明けを待つ勇気のある者だけが明日を迎える」という言葉が印象的でした。

 月村了衛先生は、現在『小説新潮』で『虚の伽藍』を連載されています。こちらもお勧めの一作です。

 

お勧め度:チューリップチューリップチューリップチューリップチューリップ