機械と人間の少年の間に……カラオケ

 

 『BEATLESS』はhIEと呼ばれるアンドロイドが人間を支えている近未来で、主人公の少年、アラトくんがレイシアと呼ばれる謎のhIEと出会い、やがて大きな運命に巻き込まれていくという内容です。

 上巻を読み直してみたんですけれど、やはりいいですね。人の心と物が持つ意味の境界線というのは、一体どこにあるのかが考えさせられます。世界観の構築も巧であり、一から未来の世界を作ったという感じがします。

 レイシアを巡って大勢の人々の思惑が渦巻いております。科学的な技術というのは必ずしも人を幸せにするのではないと思ってしまいます。そんな中、アラトくんとレイシアちゃんがどうなるのか気になってしまいます。

 現在チャットGDTが開発されていますが、この『BEATLESS』の世界も決して絵空事ではなくなる日が来るかも知れません。そのとき、人類はどのようになっていくのでしょうか。