紙魚が足跡を辿ると、一人の帽子を被った男が壁を触っているのを見つけた。
その男は酷く恍惚な表情で撫でていたため、紙魚は思わず気味悪く思った。
「あなたは一体なにをしているのです。」
男は声をかけられて驚いた。
「い、いや、ちょっとこの遺跡の壁を調べていただけだ。」
「あなたもこのデサイン遺跡に興味を持っているのですか。」
紙魚は遺跡内部の異様な光景については聞かないことにした。なぜならこの男も何となく異様な気がしたからだ。
「ええ、一度入ったらもう二度とは戻ってこないゆえ強奪遺跡と呼ばれるこれにちょっと興味がありまして。」
「そうですか、私も旅人ゆえ変わったところに興味がありまして。」<br>
「ほう、そうなんですか・・・。」
男は帽子を脱ぎ始めた・・・。
横にそれる。
横にそれない。