手術当日


行ってらっしゃいとか

戻ってくるんだよとか

当日病院で見送るなんて

ドラマみたいなことは

そうそうないのである


迎える時もそう

娘の名前を呼びながら

ベッドの脇に立って

おかえりとか

頑張ったね〜とか


すぐに会えたりしないのよね


感染症にかかるリスクが

とてつもなく高い持病なので


そのほうが

かえっていいのかも


若年性特発性関節炎という

自己免疫疾患で

月に1度イラリスという

生化学的製剤の注射はかかせない


ステロイドも内服

プログラフという

免疫抑制の薬も内服


じゃないと、自分で

自分の細胞を攻撃してしまう


特にあらゆる関節を攻撃し

全身の関節炎と関節痛を引き起こす


薬で抑えないと

マクロファージ活性化症候群となり

内蔵をも攻撃し

臓器不全に陥る


ステロイドの影響で

中学に入ったころは

ほとんど車椅子

大腿骨頭壊死だった


高校も通信制で

週1回送り迎えの車椅子


卒業するころには

なんと、壊死したはずの骨頭が

復活!若いと復活するからとは

言われていたけど


車椅子なしで自力で

電車にのり

就労移行支援施設に通うように


2年後、就活をして

電車で1時間ほどの

美容系の総務として勤務


3年間、休む事もあったけど

仕事に遊びにやっとこさ

人並みにできるようになったのに


今度は復活した股関節骨頭が

受け皿のほうである

骨盤にくっつき激痛


舌癌がなければ

6月に手術をして

年内には仕事復帰する予定がね


まさかの癌になるとは


いい加減、いいんじゃないかしら

娘が何をしたの?と

責めた所で虚しさ倍増


何度代わってあげたいと思ったか

元気に産んであげられなくて

ごめんと泣いたことか

何度死を覚悟した事か


でも、そんな事を

娘はのぞんじゃいない

いつも

【私で良かったよ】

と…これ思い出すと

泣いちゃうんだよね



いかんいかん

 

闘いはこれから!



ある日の寒川神社