暑さのせいか、手抜きで映画館には行かず、アマゾンプライムばかり見ている。当作は、そんな中で見た作品。
タイトルからしてコント時代劇なのは明らかで、最近は正当な時代劇が減って、こんな感じの時代劇が増えたと思う。「引っ越し」に「倒産」と来たら、次は「夜逃げ大名」かもしれない。
平民の子として育てられた小四郎(神木隆之介)は、実は当主の隠し子であり、突然ある日、家督を継ぐ為に城に呼び寄せられる。ところが、藩は多額の借金を抱えており、お取り潰しは時間の問題だった。父親であり前当主の一狐斎(佐藤浩市)は、既に隠居しており、藩を計画倒産して小四郎に責任をとって切腹させる為に呼び寄せたのだった。そのことを知った小四郎は、幼馴染の「さよ」(杉咲花)と共に、藩の財政立て直しを図るが、、。
俳優は豪華だ。異母兄弟の次男坊等は松山ケンイチが演じているのだが、あまりの「うつけ」ぶりに本当に松山ケンイチなのか信じられなかった。杉咲花も、あの「市子」を演じた人物とは思えない程の「おきゃん」な演技で、「杉咲花って、こんな役どころが多いね。」と改めて納得した。勝村政信、小日向文世、石橋蓮司らの、バイプレーヤー達も脇を固めている。
惜しいのは、結局、一狐斎が何をしたかったのか?彼は、善人なのか、悪人なのかの掘り下げが足りなかったことだ。最後は「めでたし、めでたし」なのだから良かったのだろう。
エンドロールで、登場人物が2人づつ踊っているのも楽しかった。気楽に見れて、楽しめる作品だった。