こんな監査役はいないだろう! 織田裕二、松島菜々子 「監査役 野崎修平」 | 映画と音楽のある生活

映画と音楽のある生活

主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 アマゾンプライムで視聴した。WOWOWの連続ドラマだったそうだ。原作マンガも読んだことがある。作画の人が本宮ひろしの弟子なのだろうか?画風が似ていたと思う。

 普通の支店長であった野崎修平(織田裕二)は、支店統廃合にともなう人事異動で突然、監査役を命じられる。窓際の役職と思われたが、持ち前の正義感で銀行内の不正に立ち向かって行く。

 時代背景として、バブル後の不良債権処理に苦しんでいた金融業界を描いている。同様のTVドラマとして、「ハゲタカ」や「半沢直樹」を連想する。「半沢直樹」と、似ているのは、やたら奥さんが良く出来た人なのだ。自身の正義感の為に何度もクビになりそうになる野崎修平に、健気に「貴方の信じた道ならば、迷わないで!私たちの生活はなんとかするから!」と励ましている。高校生の娘は、激務の父親に晩酌のビールの酌をしたりする。年頃の娘は普通そんなことをしないだろう。

 他の登場人物として、表面的には温厚そうだが、実は腹黒い頭取(古谷一行)や、男を踏み台にして出世を謀る野心家の女性支店長(松島菜々子)等が居る。

 監査役は、法律的には独立性を認められているのだが、実情は人事権は執行側(当作の場合は、頭取)が握っている。

 実際、主人公の野崎修平は頭取より、ポストをエサに監査を止める様に何度も要求されている。それを振り切ってまで、主張を通す監査役が、実際に居るかは疑問だった。

 当シリーズのラストで野崎修平は頭取にまで昇り詰める。ただ、その後に同銀行が債務超過に陥っていることの責任を取って辞任している。続きは「頭取 野崎修平」が続編としてあるだが、有料なので、おそらく見ることは無いと思う。