役所広司は、もともと役所勤めだったのと、役が広がる様にと師匠の仲代達矢が芸名として名付けたそうだ。
「シャルウィダンス」の様な真面目なサラリーマンから、「三度目の殺人」の前科のある容疑者役まで確かに幅広い。
当作でも殺人の前科者という役柄だ。人生のほとんどを刑務所で過ごし、今回こそは真っ当な生活を送ろうとする「三上」を演じている。
出所した「三上」を身元引受人の庄司夫妻（橋爪功・梶芽衣子）は、暖かく迎えるが、彼を利用してショッキングなドキュメント番組を撮ろうとするＴＶディレクター（長澤まさみ）も彼にアプローチをかけてくる。
当初、冷たかった役所の担当（北村有起哉）や、スーパーの店長（六角精児）も、実は真っ直ぐで不器用な三上を応援するようになる。
ただ、カッとなる性格は治らず、階下で騒ぐ若者や、街で一般人に絡むチンピラに過剰なまでの暴力を振るう。
何とか立ち直ろうと自動車教習所に通ったり、福祉施設で職を得たりするが、、。
視聴しながら、やっぱりカッとなり暴力を振るって刑務所に逆戻りという結末を予想したが、それは無かった様だ。
あまりストーリーに山は無く、淡々と前科者の苦悩を描いている。
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