原作者の遠藤周作は、私にとっては軽妙なエッセイを書く人だった。
中学生の時によく読んだが「狐狸庵先生」は北杜夫の「どくとるマンボウ」と双璧の軽いエッセイだった。その後「王妃アントワネット」も読んだが、これは上下巻あってボリュームがあったがおもしろかった。「ベルサイユのばら」は読んだことが無いけど、おそらくこの本を参考にして書いたのではないかと想像する。
「タクシードライバー」のスコセッシ監督と日米の豪華俳優が出演している。個人的におもしろかったのが「リーアム・ニーソン」(ダークマン)とアンドリュー・ガーフィールド(アメージングスパイダーマン)が共演しているところだ。
日本人側では、窪塚洋介や小松菜奈が出ているが、流暢な英語も操ってみせる冷血な奉行のイッセー尾形がいい味を出していた。イッセー緒方は、最近俳優として知られている「でんでん同様「お笑いスター誕生」で一人芝居をやっていた人で、お笑い出身者の芸達者なところを見せている。
通訳の浅野忠信が主人公の「パードレ」と仏教とキリスト教の違いを論争するが、当時の日本人でこれだけ流暢な英語を話し、これ程の宗教観をもった人は居ないのではないかと思う。
キリスタン信者が惨い拷問を受けているのに「何故神は沈黙したままなのか?」主人公は必死で祈る。
無宗教な私には、なかなか理解は難しい作品である。
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