ジョージ・A・ロメロ ゾンビ「ホラーの新しい分野を作ったカルト作」 | 映画と音楽のある生活

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 この作品を映画館で見たのは、高校生の頃だったと思う。

公開当時、繰り返しエレベーターのドアが開くとゾンビが押し寄せてくるCMが流れていた。 正直、気色は悪いが怖くは無い。ホラーというよりサバイバルに近い内容だと思う。

 もちろん当時は、モノクロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を見ておらず、監督のジョージ・A・ロメロが何故「ゾンビの父」と名付けられたのか分からなかった。今にして思えば、当作「ゾンビ」と前作の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」で、いわゆるゾンビ物を確立したからだと思う。

 ゾンビとは死者が甦り、集団でヨタヨタと歩きながら生きている人間を襲って人肉を喰らう。現在のほとんどの人が想像するゾンビのイメージは全てロメロが創造したものだ。

 バイオハザード、マイケルジャクソンのスリラー、そしてサム・ライミの「死霊のいけにえ」等々、その後、影響を受けた作品は数え切れない。影響を受けたというより、新しいホラーの分野を作ったと言ってもよい。今や、ゾンビはドラキュラや狼男、フランケンシュタインに匹敵するか、いや、それ以上に映画化されたキャラクターかもしれない。

 後、エキストラに病的なメイクをしたら誰でも簡単にモンスターが作れるので、低予算の自主制作映画等でも「手軽」にホラーを作ることが出来る様になった。